|
Fキャリパー分解洗浄TOP→作業場→Fキャリパー分解洗浄 |
キャリパーからパッドを抜きピストンだけの状態にしたら、ブレーキホースのバンジョーボルトを フルード液が漏れない程度に少しだけ緩めておきます。 単にシール類の交換だけならキャリパーを割ってまでやる必要も無いと思いますが、 左キャリパーも割って洗浄したので右側もキャリパーを分割します。 トルクスボルトを緩める為に10mmソケットの12角を使ってます。 本来の工具とは違うものを使用しているので、パッドピンの二の舞にならない様に慎重に緩めていきます。 ここも少し緩めるだけにしてフルードが漏れないようにしておきます。 ブリーダースクリューも少しだけ緩めておき、ここまでやったらキャリパーを車体から取り外します。 ピストンを抜く手段でキャリパーツールが無い場合は、 キャリパーを取り外す前に適当なアルミ板をはさませてピストンを出せるだけ出しておきます。 ピストンは同時に出てこないので様子を見ながら均等になる様に出していきます。 その後にキャリパーを割ってつかみ口が平らなプライヤーレンチや、 キャリパーツールと同じ原理のスナップリングプライヤー(開き)などを使って取り外します。 キャリパーツールを使う場合、上記は必要ありません。 キャリパーピストンツール僕はアストロプロダクツのキャリパーピストンツール(約¥3000)を使っています。無いよりは便利が良いのですが値段が安いぶんだけ少し使い辛い部分もあります。 ヘッドが高いので半分までピストンを抜いて作業する時などは、ツール自体がキャリパーから抜けなくなります。 ヘッドが低いのはコーワやスナップオンなど最近は南海部品でも他メーカーで取り扱っているので、 キャリパーを整備するなら買っておいても損は無いと思います。 アストロプロダクツ キャリパーピストンツール キャリパーを取り外したら残ったフルードが飛び散るのを防ぐために、ウエスでバンジョー周りを縛っておきます。 ホイールをつけたままの場合は、その上からビニール袋をつけておくと良いと思います。 キャリパーを外せば後は緩めたトルクスボルトとブリーダースクリュを取り外します。 分割したキャリパーにはOリングが2箇所ついているので取り外しておきます。 そしてピストンを抜き、シール類を取り外していきます。 右の画像はダストシールをめくって汚れを確認したもの。 ピックなどを使ってシールやキャリパーを傷つけないようにダストシールとオイルシールを取り外します。 パッドピンの時の画像を使いまわしてスミマセン。 本体のみになったら中性洗剤と歯ブラシで綺麗に洗ってヘドロを落とします。 洗い終わったら水道水で流して最後にピストンの穴に勢いよく噴射してやると、 フルード通路内のゴミも出しておきます。 初めて家のコンプレッサーを使用しました。 家のコンプレッサーは裏の倉庫までいかないと用意できないので、いつもは面倒で使ってないのですが 乾かす時間が待てなかったのでエアガンでピュッと吹いておきました。 次はピストンを綺麗にしていきます。 すでに洗ったピストンの画像なんですが、摺動面が荒れているので手入れしておきます。 細めのコンパウンドで摺動面を慣らす感じに軽く磨きます。 点錆や傷があれば交換が一番ですが、錆等を磨き落としたあとは処理をしっかりしないと 動きがかなり悪くなったり荒い番手のままだとシールが痛みます。 ダストシールの溝に溜まったヘドロやオイルシールも汚れを落としておきます。 メクレ&変形や硬化がみられる場合は必ず交換です。と、言うか普通交換しますよね。 これで片側の半分が洗浄終わりです。 組み付けはシールの摺動面にシリコングリスやフルードを塗って組んできます。 シリコングリスの場合は多く塗りすぎると中に余分なグリスが溜まるので、 薄めに塗ってやるか、最後にピストンを一度抜いてふき取った方が良いと思います。 シールがちゃんと入ったら、ピストンにもシリコングリスを塗ってやります。 ピストンを入れるときは平行にしてゆっくりと入れれば簡単に入るはずなので、 ここですでに硬いならシール類の取り付け不良か、 ピストンが傾いての引っかかっかりやグリスかフルードが足りてないです。 確認するのにやはりピストンツールがあった方が楽だと思います。 ピストンを入れた後に抜いてみた状態です。 僕が塗りすぎなんでしょうけど、こうやって少しは中に溜まるので 一度抜いてふき取っておいたほうが良いと思います。 あとは、反対側も同じ作業をしてキャリパーをあわせる前に Oリングを入れておきます。 Oリングを確認したらトルクスボルトにも錆止めにグリスを塗っておきます。 両側共よけいなグリスを拭き取ったら合体ドッキンコです! もともと綺麗に合ってないキャリパーなんかもありますが、 合わせ面に注意していれば多少のズレはしょうがないかなと思います。 トルクスボルトを均等に締めていきます。マニュアルでは3.5Kです。 この時点では均等に力をかけ辛いのでフォークに取り付けてから本締めします。 ブリーダスクリュも忘れずにつけて、この作業がもう一個あるのがたまりません。 今回は左側のついでで右側もやったのですが、まぁ分割して洗浄ほどのメンテなら 見返りも大きいのでエア抜きまで頑張らないといけないです。 ブレーキホースを取り付けたらキャリパーをフォークに取り付けます。 トルクスボルトを本締めしてブレークフルードを入れていきます。 カップにフルード満タンにしたらブリーダスクリュを閉めたままレバーを何度か握ってやり、 レバーから手を離してブリーダスクリュを緩めます。 後は、5分ほどほったらかしていれば勝手に落ちていくので カップが空にならないように注意していればいいです。 空になる寸前から3回ほど満タンにしてやれば、あとはエア抜き作業に入れます。 F ブレーキエア抜き 最初の作業から放置していれば、しばらくすると開けっ放しのブリーダスクリュから空気が出てきます。 これがもうちょっとでオーケーのサインです。 僕は自宅で作業する分では基本的に開けっ放しで放置してますが、手動で吸わせてもそんなに時間は変わりません。 急ぎなら注射器でキャリパーから直接すいこませた方が早いと思います。 放置している間にパッドや小物も洗浄しておきます。 あとは、だいたいレバーに抵抗が出てきたらバンジョーボルトや キャリパーの合わせ面とピストン周辺からフルードが漏れてないか チェックをしながらエア抜きをしていきます。 エア抜きが終われば軽く試乗して異常がないか点検しておきます。 ピストンピンがナメたおかげで、だいぶ状態が良くなってしまいました。 一発やられたら3発にして返してやるぜ!! おまけ 半年振りにホイールにコンパウンドをかけました。 結構洗うほうだと思うんですけど、どうしても黄ばんでくるので 定期的にコンパウンドを使って本来のロスホワイトを蘇らせてます。 酷い時はキャブクリーナーを使ったりしますが・・・戻る トップ画面へ |